巨額10億円の血税を使いながら、ソウル慰安婦像の撤去はなし。
慰安婦合意”は、所詮は「イアンフGO」。断固反対する理由
2016年 8月13日



NHKはきのう、「元慰安婦への支援事業で大筋合意 速やかに10億円拠出へ」との見出しで、政府が速やかにお金を出す手続きに入ることを報じた。

にもかかわらず、元慰安婦をバックアップすべく韓国側で発足した「和解・癒し財団」が、具体的にどのような支援を行うのかは明確にされないままである。これでは1979年から2013年までに、総計3兆3,164億円というモンスター巨額を拠出しながらもその支援内容が、中国国民にまったく伝達されなかった対中ODAの二の舞になりはしないか。納税者の一人として、今回の「イアンフGO(合意、と読む)10億円」には、違和感を覚えるというのが本音だ。

ただし、今回の「イアンフGO」に反対する最大の理由は、じつは別のところにある。
それは、今回の慰安婦合意では10億円を拠出したところで、ソウルの「日本大使館の前に設置されたイアンフ像」が撤去される可能性が皆無だからにほかならない。私も現地で実際にこの銅像を見たが、韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)のメンバーたちによって完全に「神」のレヴェルにまで祭り上げられていた。ポケモンが、世界中のアニメファン("Otaku" 含む)からある意味で神格化されているのと同じだと考えていいだろう。つまり、いくら「合意」し10億円というモンスター支援金を我々が拠出したところで、「韓国側が責任を持って慰安婦像を撤去する」との明確な契りが両政府間で交わされていない限り、「20万人強制連行」という名の反日宗教の根源的な治療にはつながるまい。



一人当たり2,500万円の「支援」が、本当に妥当なのか

岸田外相は誇らしげに「われわれとしては、医療や介護関係といった使途を想定している。日本政府による資金の支出が完了すれば、日韓合意に基づく日本側の責務は果たしたことになる」(NHK同 8.12)、と述べたそうだが、極めて形式的な発言ではないか。お金さえ出せばゲーム終了、とも聞こえる。初めての読者のために断っておくが、日本政府は、1996年に設立された「アジア女性基金」(2007年解散)に48億円というこれまた巨額を拠出し、その中からすでに朝鮮人の元慰安婦の方々に一人当たり「償い金」200万円 + 「医療・福祉支援事業金 300万円」= 計500万円というモンスター級支援済みなのである。61名の朝鮮人元慰安婦が受け取っており、3億円強が我々の税金から支払われている。そこに今回の「イアンフGO」の10億円が追加されるとなると、元慰安婦生存者 40名で割ると一人当たり実に2,500万円が支給される計算になるわけだ。

何もすべてお金に置き換えるつもりはないが、二重で受け取ることになる方もいるだろう。しかも80代以上の高齢の元慰安婦の方々に、これほどの巨額の「支援」を今更したところで、焼け石に水とならないだろうか。




蒸し返されるのは、時間の問題

「スコッツボロー・ガールズ」を2015年、アメリカ合衆国で発表してから一年余り。去年の暮れには、ソウルに飛び明洞の路上などで若い学生ら韓国人にDVDを100枚、無償配布した(全5話)。その時の体験をもとに言うならば、慰安婦問題はどんなに両政府が「合意」しようと関係なく、すでに韓国社会には「20万人強制連行説」が深く根付いており被害者意識なる空虚な自意識が蔓延しているということだ。シンガポールの父、リー・クアンユーが大いに忌み嫌ったメンタリティをだ。

つまり、どれだけ「合意」があろうとも、朴Geun Hye政権が変わるやいないやすぐさま蒸し返されるだろう。だからこそ今回の慰安婦合意は「イアンフGO」にすぎないのだ。所詮は、ポケモンGO! を劣化させた二流、いや三流ともいえる優柔寡断なパフォーマンス・ゲーム。しかも前者では、スマホ画面でポケモンを捕まえられるが、後者の「イアンフ」はスマホでは掴みようがない。韓国社会および全米フェミニストたちが、1991年8月14日の元慰安婦キム・ハクスン氏が実名でカミングアウトしてから実に25年間、根拠なき歴史の歪曲を拡散するなか、愚鈍な我が国は毅然と反論すべきタイミングで信じがたいことに「謝罪」を度々繰り返してきたからだ。それが去年、アメリカ西海岸にて中韓の活動家たちと対峙した時に感じた素直な想いである。


だからこそ、我々日本国民は決して政府の表面的な国内向けアッピールに騙されてはなるまい。
きのう、「日本政府による資金の支出が完了すれば、日韓合意に基づく日本側の責務は果たしたことになる」と発言した岸田外相の言葉からは、金さえ出せば万事上手く行くとの軽薄ささえ感じられる。1991年湾岸戦争の時、130億ドル(1兆5000億円強)を多国籍軍に提供したにもかかわらず、クウェートにまったく感謝されなかった茶番が脳裏をよぎる。では、岸田氏に、政府に何が欠けているのか。「言葉」だ。英語で国際社会に事実関係を丁寧かつ粘り強く説明する努力だ。国家の名誉ために戦う気概だ。それを怠る代わりに、我が国の政府は我々の血税を今回また10億円も浪費せんとしている。最悪ではないだろうか。


リオ・オリンピックの二年後に開催される平昌冬季五輪2018年の頃には、韓国選手団入場時に慰安婦像をオンブしている選手が登場することさえ十分に考えられる。その時は韓国の全会場のゲートに銅像が設置されているかもしれない。そうだ、その時は新アプリを開発して一儲けさせていただくことにしよう。

ゲームのタイトル?! "IANF GO” - of course sir.

Thank you.



谷山雄二朗 - JB 編集長



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谷山雄二朗氏 慰安婦の不当性を流暢な英語で訴えた男.jpg





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